CHEF`Sのアンテナバリサン男こと、M2のちょっとマニアックな熱血ストーリー
Vol.4
「M2一人社会科見学」
通勤に使用していた自転車が壊れてしまい、泣く泣く引きずって帰ることとなった。。。
そしてしばらく経ったある雨の日。
近所の小さな小さな自転車屋さんに修理に行った時のこと。
薄暗いちょっと不気味な店の扉を恐る恐る開いてみた。
きぃぃぃぃぃ
松「すいませ~ん・・・」
誰も居ないのか、何の反応も無い。
外の雨の音も相まって、さらに不気味さが増す。。。
「・・・あいよ~」
奥のほうから何やら妖怪のような強面のおじさんが出てきた。
(お、おう。。期待を裏切らないキャラクター・・・)
「チェーンが絡まっちゃったんですが、これ直りますかね??」
「直せるに決まってんじゃねーかよ!うちぁ~、自転車屋だよ!」
(なんだ、このいきなりの喧嘩腰は!?
まあいい、とりあえず直してもらえれば。。)
そして、とてもとてもアナログな、修理の作業が始まった。
作業をしている間、よくよく店内を見渡してみると
それはそれはもの珍しい光景が広がっていた!
その小さな小さな店内は、まるで飛行機やロボットのコックピットのような
珍しい機械で埋め尽くされていた。
道具フェチの僕はその一つ一つに興味津々!
松「これかっこいいっすね~!!」
恐る恐るその店内に埋め尽くされた工具についておじさんに聞いてみた。
すると最初は何を言っても上から目線で、攻撃的な口調だったおじさんが
時間が経つにつれ、だんだん饒舌にしゃべり出した!
そのおじさんのテンションに呼応するように
僕も次から次へと出てくる見たことも無い工具について質問してみた。
松「これどうやって使うんですか!?」
おじさん「これはこうやって使うんだよ~」
松「こんなのいつ使うんすか?笑」
おじさん「これはだな~」
おじさん「じゃあ、これはどうやって使うかわかるか?」
松「ぜんぜんわかんないっす」
松「これちゃんと使い分けてるんすか!?」
おじさん「あたりめーだろ!」
・・・こんなやり取りが延々と続いた。
僕にとっては宝の山だった!
ああ!こんな世界があるんだな~。
一見機械で埋め尽くされたように見えたその空間は、
とてもとてもアナログな、人の汗と工夫が詰まった空間だった。
これを使う人もすごいし、作った人もほんとすごい。
自転車屋さんはそこらじゅうにあるけど
これだけ道具を揃えてるところは日本中探してもなかなか無いらしい。
時々近所の小学生たちも社会科見学に来るほどだとか。
おじさんは、言ってた。
今は量販店が増え、自転車をこんな小さなお店で買う人はほとんど居ないらしい。
誰も来ない日も珍しくないんだとか。
だから最初は、また冷やかしに来たな、とばかりに威嚇してたんだろう。
この道具の数々を見てわかるとおり、ここは昨日今日のお店ではなく、
もう何十年も続いてる店だった。
そこに置いてる自転車や道具は全部、そんな店主の思い入れの強いものばかり。
やっぱり、一つ一つ思いを込めて作ったものや
人の手で直したものは重みが違ってた。
こういう店が無くなっちゃいけないってつくづく思う。
結局はどんなに文明の利器が発達しても使う人や作る人は人間だってこと。
僕が手描きのイラストや、対面する似顔絵や、壁に直接描くことを選んできたことと
すごく通じるものを感じました。
・・・
気づけばあっという間に僕のチャリは復活してた!
帰る頃には雨も止んで、久々に乗る自転車はいつもよりも気持ちよかった。
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