Laugh Love Life Magazine

No.62 (2014.8.8)
M2の高純度 高密度 高濃度ご縁物語

CHEF`Sのアンテナバリサン男こと、M2のちょっとマニアックな熱血ストーリー

Vol.7
「10年ぶりの夏」


M2

いや~、毎日暑い日が続いてますね。。。

僕も今はそれぞれのお店と平行して
制作物をせっせと作っている毎日を送っています。

そんな中の一つが、とある立体物に絵を描くお仕事。
それは自転車。
こんなもののどこに絵を描くの?って話ですが、
これはこれで本気で絵を描くつもりで向き合ってみると
それなりにいろいろイメージが膨らむものです。

考えてみればちょうど10年前の今頃・・・
某テレビ番組に出演させていただく機会があり
その時は紙や壁を飛び越えて、
炊飯ジャーや、人の体、人の頭部全般、すだれや石ころ・・・
・・・と、到底絵を描くなんて発想にもならないような変わったものにばかり絵を描いていました。

そこで付いた異名が「どこでもペインター」笑

なんでもキャンバスを選ばずに絵を描いちゃう。
そんな僕の特徴を生かしてくれたキャラだった。

でも当人は、こんな名前が全国に流れてしまうなんて
恥ずかしくてどこかへ逃げ出したい気分でした(笑)

当時、せっかくのテレビ出演のチャンスを
僕らの母であるプロデューサーや、当時のアートデレクターが必死になって動いてくださり
嫌がる僕の背中を押してくれた。
あの時言われた言葉が実はそのあともずっと残ってる。

「騙されたと思ってやってみろ。
プラスになることはいっぱいあるけど
マイナスになることは一つもないから。」

いろんな経験のあるお二人が一人の若造相手に
これだけ一生懸命話してくれる姿に心を打たれて
やってみる決心がついた。
今思えばなんて生意気な話だって思う(笑)

そして始まってみればやっぱり地獄のような数日間(笑)

「やっぱり騙された(笑)」

初めての撮影現場は、テレビのことをなんにも知らない
ただの絵描き職人たちのために
ものすごい数の大人たちが動いている。
そんな中次々繰り出される無理難題(笑)
でもこれだけの人が動いてる。
もう後には引けない。。。

「やっべえとこに来ちまった」

それが正直な気持ちだった。

もうやるしかなくて本当に必死になった。
とにかく無我夢中で突っ走った数日間。
最後の場面では40度を越える室内に篭りきりで絵を描いたりもした。
やってる最中は本当にキツかったけど、
終わってみれば物凄い充実感があった。

「すっげえ楽しかった。」

気づけばそんな気持ちしか残ってなかった。
今思ってもあんなに熱くなって、あんなに必死になった夏は後にも先にもない気がする。

あれからちょうど10年。
確かに言われたとおり、マイナスになることなんて何にもなかった。

そして今、また久々に不思議なキャンバスに絵を描く機会が巡ってきた。
ちょっと眠ってた「どこでもペインター」の血が騒ぎ出した。

そういえば、10年前もそうだったな。
あの時もヤバイを通り越して限界を超えたら
逆にむちゃくちゃ楽しくなって、
眠ってた「いたずら小僧」の血が騒ぎ出した感じだった。

なんかあの時の感覚に似てるわ(笑)

今は新しいお店や後輩も増えて、あの頃と立場も違うけど、
今年の夏はあの夏に似た、「いい意味でのヤバさと不思議なワクワク感」がある。

夏が終わってみてどうなってるかわからないけど、
これだけは言える。
また「あの時は大変だった」って仲間と笑いながら美味いもんでも食ってる姿が目に浮かぶ。

結局いつもこれの繰り返し。
これがあるから頑張っていけるんだと思う。

松原一史



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