Laugh Love Life Magazine

No.154 (2018.6.8)
MATSの高純度 高密度 高濃度ご縁物語

CHEF`Sのアンテナバリサン男ことMATSのちょっとマニアックな熱血ストーリー

第53回
「魂の一枚」


こんにちは!
僕は今年で絵を描くお仕事をしてちょうど20周年になりますが、
いろんな場面でいくつもの絵を描いてきました。
どれも意味があって大切な一枚だし、どれが欠けても今は無かったと思っています。

その中でも何年かに一度だけやってくる不思議なパワーを持った一枚というものがあります。
仕事とか趣味とかそういうものを超越していて、描くことが最初から決まっていたかのような一枚。
これは描こうと思って描くものではなくて、不意にやってくる一枚。

そういう場面に直面すると、見えない力のようなものに突き動かされて描く感覚になります。
何かの使命感のように。
それこそ一心不乱になって、描く・・・描く・・・描く・・・
一枚を完成させる中にいろんなドラマがあります。
めちゃめちゃハイになってみたり、とんでもなくネガティブになってみたり。
そんな絵を僕は「魂の一枚」と呼んでいます。
この「魂の一枚」に出会ったときに自分の存在意義みたいなものを強く感じます。

この一枚は自分を試されているような感覚になります。
この一枚を乗り越えると、また一つ絵描きとして階級が上がったような気になれます。
この感覚は物づくりを生業にしている人なら少なからずあるんじゃないかな。

そして、つい先日またその一枚に出会いました。
そういう一枚はいろんなことを教えてくれるし、時に人を繋いでくれたりもします。
決まってそういう絵は最後の一手をなかなか描かせてくれません。
最後に命を吹き込んだ感覚に気づけたときに、初めてモデルからOKをもらえるような感じです。
体中を使って描いてる感覚なので物凄く消耗しますが、完成したときの達成感も物凄いものがあります。

たかが絵だけど、されど絵。
いろんなことがあるけどやっぱり自分絵描きなんだなとつくづく思います。
ちょうど20年目にしてまた一つレベルアップしました。

というわけで、今後の僕に乞うご期待!

MATS



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