先日の横浜店での出来事。

石川からのカップルさん。初めてのお客様。

悩んでいたところに話しかけたら快く座ってくれることに。

僕は絵を描き、二人は緊張しながら座ってる。

いつもの光景。

でも一つ違うことはお二人は耳が不自由なカップルさんだということ。

言葉が交わせないのでずっと無音。鉛筆や筆を動かす音だけが響いてます。

お互いニコニコしていたら自然と空気が和らぎ、筆談での会話が始まりました。

あ、もちろんこの時間、絵を描く手は止まってます（笑）

一つ気になったので質問をしてみた。

「音を感じることってあるんですか？」

最初に出てきた言葉は

「響き」

彼らは生まれつき耳が聞こえないので、どんな音が鳴っているのか想像もつかないのだそうです。

でも響きで情報をキャッチするそうです。

さらに大事な情報源があります。それは、

「光」

だから夜の方が安心なんだとか！これは意外だった。

そしてさらにもう一つ見えるものがあると、彼らは付け加えてくれました。それは・・・

「水の波紋」だそうです。

確かに。これは目に見える響きですね！

これもまた新しい発想でした。

そして人との対話の中で、表情も言葉の一つだと言っていました。

「うなずき」一つでも安心するんだって！

彼らはどんな音や声がするのかとか、答えを知ることは出来ないかもしれないけど、きっと彼らの中にはもっとたくさんの音が鳴っているんだなと思いました。

こんな嬉しいおことばをいただきました。

「普段なら自分たちから「筆談でお願いします」と言うところ今日はMATSさんから話しかけてくれてとても安心してますし、良い思い出になりました。」

この絵を見てまた今回の旅行のことを思い出していただけたら嬉しいです。

そのときはどんな音が聞こえてるのかな？？（笑）

ＭＡＴＳ