Vol.12
「ヤン・リーピンのシャングリラ」

こんにちは、KOZUです。
先日母が札幌から来て、一緒に『シャングリラ』という舞台を観に行きましたよ。

中国の雲南省、白族（ペー族）出身の、ヤン・リーピンさんというダンサーの方が団長をされています。
ヤンさんは80年代から活躍しているとても有名な方ですが、私は名前を知っているだけで作品は観た事がありませんでした。

独特で型にはまらないダンスはいわゆる『天才』の域ですが、西洋のバレエを基本とする歌舞団ではルールからはみ出し気味で、特殊な存在であった様です。

シャングリラは雲南省の地名で、神秘的な場所 ” 桃源郷” を意味します。
この舞台ではストーリーは無く、雲南省に生活している20以上の少数民族の歌や踊りを集めた民族歌舞劇です。

ヤンさんは自身が所属していた中央歌舞団を辞めて、2003年に雲南映像歌舞団を創設、シャングリラの公演の為に専門ダンサーではなく少数民族の農村から若者60人を選びました。
ダンサーの育成など資金面はかなり大変であったようですが、公演は大成功でした。
衣装や舞台セットも豪華で、一部は実際にその民族が使用しているものだそうです。

雲南省は自然が豊かで、そこに暮らす人々にとって歌ったり踊ったりする事は単なる娯楽ではなく、それらの自然に豊穣を祈り感謝するための宗教的な意味合いがあります。
歌や踊りは世界中の国で大昔から親しまれているものなので、人間には必要不可欠なのかもしれないですね。

今回の公演でヤンさんが『シャングリラ』を踊るのは最後という事なので、『踊りの博物館』としてのとても貴重な作品を見る事が出来、よかったと思います。

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