Laugh Love Life Magazine

No.66 (2014.10.8)
RYOの、岩川良平ですが…何か?

こんにちは! 毎度ありがとうございます。
ここでは僕、RYOこと岩川良平が映画を紹介します。

「るろうに剣心 伝説の最期編」はもう少し頑張って欲しかったですね。
「京都大火編」で期待値を上げ過ぎました。

やはり人気漫画やゲームを元に映画化するのは難しいのでしょう。
既にファンが付いている分、有利であるが、不利でもある。
いやむしろ不利の方が大きいのではないか!

さて、今回はいつもと趣向を変えて、2本の映画を比較していきたいと思います。

テーマはゲーム原作。
原作をどこまで再現しているか。どれだけファンのツボを押さえているか。

僕が見た中で、同じホラーでも対照的な作りのこの2作品。

こちらでございます。


第9回
「弟切草」&「サイレントヒル」

RYO 1


まずはそれぞれの解説を。

「弟切草」
監督:下山天。2001年制作。
ゲーム版はテキストに音と画像を付けたサウンドノベルの走り。
プレイヤーの選択でストーリーが分岐するマルチエンディング形式。

*** *** ***

(あらすじ)

ゲーム会社でバイトをしている奈美(奥菜恵)は、元恋人のゲーム会社社長の公
平(斉藤陽一郎)と共に亡くなった父親の残した古い屋敷へと向かう。
深い山奥、うっそうと茂った弟切草に覆われた洋館。そこでふたりが見たものは……。

*** *** ***

「サイレントヒル」
監督:クリストフ・ガンズ。2006年制作。
ゲーム版はそれまでのホラーゲームと比べる異色のホラーアドベンチャー。
舞台は外国でスプラッタな部分もあるが、和製ホラーのような恐怖演出で陰鬱。

*** *** ***
(あらすじ)

ローズ(ラダ・ミッチェル)は、情緒不安定な9歳の娘・シャロンがしばしば何かに取り憑かれたかのように呟く「サイレントヒル…」という言葉が気 になっていた。
それが30年前の火災で今はゴーストタウンと化した実在する町の名前だと
知った彼女は、娘をそこへ連れて行けば何かが分かると思い、サイレントヒルへと向かう。
深い霧に包まれた廃墟の町。そこでシャロンが失踪してしまう。

*** *** ***

制作年もジャンルも違うので、比較するのもそもそもどうかという所ではありますが。
別にCGの出来が云々という話でもないので、今回はお許し頂きたい。

何せこの2作、個人的にはかなりインパクトがあったもので。
両方のゲームのファンであった僕は、やはり期待して映画を見たわけです。
上でも書いたように原作ファンが満足できるか否か。これが重要だと思うのですが、原作再現においてこうも差が出るものかと、実感した2作ですね。

映画ですから前提として、内容が面白いか、という話があります。
この点では「弟切草」も「サイレントヒル」も大して差はありません。
脚本はどちらも納得いかない部分が多く、全部が素晴らしいなんて言えません。

しかし再現度の話をしますと、「サイレントヒル」は大変良く出来ていました。
いわゆるハリウッドで映画化!なんてものは、大体ハズレという偏見が付き纏いますが、幸いこれはカナダとフランスの合作です(笑)
ゲームの雰囲気、キャラクターを再現しながらも、映画独自の要素も上手く馴染ませている。
「サイレントヒル」の名物として、主人公が迷い込む”裏 世界”というものがありますが、その表現も秀逸でした。現実世界から血まみれの裏世界へ切り替わる演出は、後にゲームへも逆輸入されています。
サイレントヒルの町は霧に覆われていますが、さらに白い灰が雪のように降り積もっています。
ゲームに灰までは無かったはずですが、作品全体のざらついた質感をより強調していました。
また、劇中の音楽もゲームで使われていたものだったり、その他細かい点でも
随所に原作リスペクトが伺えます。

RYO 2

対して「弟切草」。
これがまぁ酷い出来でありました。

と言い切ってしまうのも心苦しいのですが、ファンとしての満足度は「サイレントヒル」の比ではありません。
雰囲気を近づけようとした痕跡は見られますが、殆どが空回り。

別に怖くないのは良い。元のゲーム自体がホラーとミステリーとギャグが混ざったような奇妙な作品(それが不思議と面白い。)ですから、これを取り扱うのは難しかったことでしょう。
厳密にはこのゲームを小説化し、その小説を映画化したらしいですね。
それにしてもここまで意味不明な作品になるとは。

終盤で「実は今までの話は公平のゲーム会社で作っているゲームの話でした!」
という、どんでん返しを狙ったようなオチがありますが、完全に滑っています。
メタ要素を持ち出したのもゲームの再現といえば再現なのでしょうが。

そこからもう一つの結末が始まり、マルチエンディングを意識したつくりになっていますが、先のネタばらしで滑っている為、何かもうどうでもいい。

RYO 3

少しは褒めようと思い返してみても、何も出て来ない己が無力さを噛み締めつつ、今回はここまでと致します。

*** *** ***

<今月のココが好き>

お休み。

*** *** ***

それではまた次回。

ご意見ご感想、皆さんのオススメ作品などあれば教えてください。

お待ちしています!



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